top of page

元さくら猫が不妊手術後もマーキングする悲しい理由とその対策

  • 執筆者の写真: 琴森 美香子
    琴森 美香子
  • 6月22日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月11日


マーキング」とは、動物が尿や分泌物などを使って、特定の場所に自分のにおいを残す行動を指します。猫のオシッコは、結構、ニオイがあるので、これを家🏠の中でされると、ちょっと困りますね💦

ree

💖でも、ご安心ください!


猫のマーキング行動は、発情期に分泌されるホルモンと深く関係しています。

性成熟を迎える生後5〜6カ月頃になると、オス・メス問わずマーキングが始まりますが、去勢・避妊手術を行えば、多くの場合、自然とおさまります。


🤔 それでも続くマーキング…なぜ?


ところが、中には手術後もマーキングを続ける猫がいます。

ここでは、その理由と対策を考えたいと思います。


🐈猫の代表的なマーキング行動


  • 尿スプレー🟡: 壁や家具などに少量の尿を吹きかけ、自分の存在を主張します。特にオス猫に多く見られます。


  • すりすり行動🐱: 人や物に頬や体をこすりつけ、「におい腺」から分泌されるにおいを移します。「これは私のもの」と伝えるためのサインです。


では、猫はなぜ、こうしたマーキングを行うのでしょう?

 

🐱 猫がマーキングする理由


猫がマーキングを行う主な理由として、以下のようなものが考えられます。


  1. 異性へのアピール(発情期): 異性を引き付けるため

  2. 縄張りや存在の主張:「自分はここにいる」、「ここは自分のテリトリーだ」と他の猫に伝えるため

  3. ストレスや不安を抑える:自分のにおいを嗅いで安心するため


このように、マーキングには、猫なりの理由と感情が込められています。

猫は言葉を持たないので、においで自分の情報や気持ちを、他の猫やヒトに伝えようとしているのです。


✂️マーキングは不妊手術で落ち着く?


猫がマーキングを行う理由は様々ですが、最大の理由は、異性へのアピールです。そのため、去勢・避妊手術を行えば、大方のマーキングはおさまります。


しかし、中には、手術後もマーキングを続ける猫もいます。そうした猫に多いのが、🌸元さくら猫(不妊手術済みの元のら猫)たちです。


🐾 マーキングは、外で必死に生きてきた証


外で暮らしていた猫にとって、「自分の縄張りを守る」ことは生きるための本能。

そして、マーキングは、元さくら猫たちが子猫時代からの過酷な環境の中で身につけた、「生き抜くための術」、です。


不妊手術を受けて異性へのアピールが必要なくなった後でも、すぐにやめることは難しい場合があります。

 

🐈 今はシェルターだから…という可能性も

 

長く外で暮らしてきた猫にとって、室内という限られた空間での生活は、それ自体が大きなストレスになります。


さらに、常に多くの猫たちと顔を合わせなければならない環境では、不安や緊張が続きやすく、心の落ち着く暇がありません。


猫はそんなとき、自分のにおいを残すことで安心感を得ようとし、ストレスの緩和や不安のコントロールのために、マーキング行動をとることがあります。


つまり、“シェルター”という特殊な環境そのものが、マーキングを引き起こしている可能性があるのです。


そのため、「今、してるから…」という理由で、お迎えの検討対象から除外せず、⏳その子本来の姿が見えてくるまで、多少時間をかけて見守っていただければ嬉しいです。

 

💡おうちに迎えた子がマーキングをした場合


では、おうちに迎えた子がマーキングをした場合は、どうすればいいでしょう?


それにはまず、ようやくおうちの猫になった、元さくら猫の気持ち💖を理解してあげること。それが最も大切です。


彼らにとって、「他の猫と争わずにすむ生活」は、生まれて初めての体験。それがどれほど幸せなことであったとしても、「ここでは、縄張りを主張する必要はないのだ」ということが、すぐに理解できなくても不思議はありません。

 

ですので、「💡なぜこの子は今、においを残したがっているのか?」という視点で原因を探ってください。


マーキングは猫からのメッセージ💌。もし、マーキングをしてしまうとしたら、それはまだ、完全には安心できていないというSOSのサインかもしれません。

 

✅ 室内飼育でできる工夫

 

とはいえ、すぐには理由が分からない場合も多いはず。そんな時におススメなのが、以下の工夫です。


1.トイレ🚽を静かで落ち着ける場所に設置する

猫はとてもキレイ好きで神経質な動物です。トイレが不潔だったり、落ち着けない場所にあったりするだけでストレスになります。


トイレを正しく使えている=その環境に安心できている証拠なのです💕


2.猫が「🕳️隠れる場所」や「🪜登れる場所」を整える

猫はとても警戒心が強く、怖いと感じると、とにかく隠れようとします。ソファやベッドの下など、安心できる「避難場所」があるだけで、猫の不安はぐっと軽くなります。


また、猫は本能的に、高い場所=安全な場所、と感じます。周囲を見渡せる場所にいることで安心するので、「隠れる」と「登る」は、どちらも猫のストレス軽減に欠かせません!


3.一度スプレーされた場所は、酵素系クリーナー🧴でしっかり消臭!

匂いが残っていると、猫はそこを再びマーキングする傾向があります。しかも、猫の嗅覚は人間の数十倍〜数百倍!


再発防止には、アルコールや家庭用洗剤ではなく、酵素系クリーナーや専用消臭剤を使い、しっかり消臭することがポイントです💡

  

🌸“さくら猫”の名にふさわしい、穏やかな猫生を

 

このように、おうちでマーキングをしてしまうのは、元さくら猫の悲しい習性と言えます。


どうか、外の世界で頑張ってきた元さくら猫の胸中をご理解いただき、おうちの子として迎え入れてはいただけないでしょうか?


バンビ(19s729)
バンビ(19s729)

シニアの元さくら猫「バンビ」は弐号館にいます。


お見合いは、営業時間内であればいつでも可能です。

どうか、温かいご縁がつながりますように✨

2026年6月22日

 
 
 

コメント


bottom of page